Nikon Micro-Nikkor 55mm f3.5 をD7000に装着してみました。Nikon Fマウントは現行のカメラでもかなり古いレンズが使えます。AI対応であれば、問題なく使えます。
Ricoh GXR + GR Lens A12 28mm f2.5
Nikonは互換性を維持するために、中級機からは機械的な絞り伝達機構や、ボディ内モーターなどを装備しています。関わるコストも馬鹿にならないとは思いますが、マウントとユーザーを離さないためにも必要な措置と考えているのでしょう。結果的にはこのコストはユーザーの負担になるので、そろそろこのような機構なしのプロ向け、ハイアマチュア向け、カメラも平行して販売してもいい気がします。(発売すると、互換性のためのコストが浮き彫りになってしまうためあえてやらないのかもしれません。)
今回使ったD7000は機械的な絞り伝達機構にも対応し、マニュアルモードまたは絞り優先モードで使えます。55mmのマクロレンズ(Micro-Nikkor)をつけてみました。APS-Cなので画角は35mm換算で約78mmとなり、標準相当のレンズは中望遠レンズとして使うことになります。何せ古いレンズなので、周辺を使わず、中央部のみを使うというのも悪くない選択だと思います。ボディにレンズ情報手動設定を行うことで、画像ファイルにレンズ焦点距離や絞り値を記録できます。測光もできるので、マニュアルフォーカスレンズとして問題なく使うことができました。
今回使用したMicro-Nikkor 55mm f3.5はAI方式対応のものです。このレンズはかなりの長い期間販売されていたそうで、AI非対応のものもあります。こちらは残念ながら現在のデジタル一眼では使用はできません。
レンズの状態は非常によく、可動部の動きも適度な抵抗があり滑らかでした。最近レンズののフォーカスリングにはない心地よさがあります。画像を拡大するとアラも目立ちますが、味わいだと思えば楽しみも増えます。デジカメの影も形もなかった時代に作られたレンズが、30年の時を経てもなお活躍できるのは、電子化されていない機械ならではの魅力の一つといえます。