久しぶりに電源を入れようと思い、Yaesuのアマチュア無線トランシーバーFT-51を取り出してみました。1995年頃の製品です。乾電池用のケースにアルカリ電池を入れっぱなしだったので、液漏れしていましたが、析出した結晶を取り除き端子を掃除したら電源を入れることができました。
一方、付属のNi-Cdバッテリーは全く反応がなく、充電もできません。どうせだめならと思い電池を交換することにしました。電池パックFNB-31は中のバッテリーと両面テープの様なもので付いています。はめ込みではないので隙間からこじると取れてきますが、かなり強力についているので、多少の傷は覚悟で割り出します。
バッテリーの交換は自己責任でお願いします。この記事を参考にした改造で何らかの損害が生じた場合も責任を負いかねます。とくにLi-ionバッテリーはエネルギー密度が高く発火等の危険を伴うこともありますのでご注意ください。
出てきた電池パックは直方体のガム状電池が4本でした。1.2V、600mAhを4本直列に繋いであります。
上右の写真で左から、外部電源(+)、詳細不明(回路図ではBatt Sel)、GND(-)、Battery(+)です。
バッテリーから基板を取り外しました。右に伸びる部品は温度センサーだと思われます。
サイズを実測で計ったところ、Canonのデジカメ用バッテリーが各辺1mmほど小さいサイズだったので、これを使うことにしました。純正品を使う理由もないので、Rowaの中国製です。このバッテリーはPowerShot用で、型番はNB-10L、7.4V、920mAhです。Li-ion2セルのバッテリーです。サイズはほぼ同じですが、重量も軽くなっています。エネルギーも体積あたり約2.3倍になります。
基板を取り付けます。右手奥を+、ひとつとなりを-になるようにしました。
電源を入れてみると見事に起動しました。トータルの重量もかなり軽くなりました。FT-51は外部電源に接続したときに同時にバッテリーに充電する機能がありますが、Li-ionは専用充電器で充電を行わないと発熱、発火等があるようなので、外部電源での運用は行わないことにします。また、説明書によると、バッテリーの電圧によって出力の上限が変化し、当時発売されていた7.2Vのバッテリー(FNB-35)では4W、今回、交換の元になった4.8Vのバッテリー(FNB-31)では2Wが最大出力となっていました(144Mhz帯)。今回7.4Vにしたので、4W程になることが予想されるのですが、バッテリーの電圧だけで変化するのか、それ以外の端子によって何か制御する機構があるのか不明なので、確認はできませんでした。
バッテリーの交換は自己責任でお願いします。この記事を参考にした改造で何らかの損害が生じた場合も責任を負いかねます。とくにLi-ionバッテリーはエネルギー密度が高く発火等の危険を伴うこともありますのでご注意ください。